2008年6月9日月曜日

庭木の土 7

 中電にはこのような不当行為を未然に防ぐ手立てがある筈だ。工事部門の技術者ひとりを造園期間中、現場に配置しておけば、こうした問題は防げたに違いない。

それができなくても、工事完了引渡し時にしっかり現場をチェックして回れば、西隣の総合庁舎の庭は黒々とした植栽土なのに、中電側は小石まじりの土であることが一目瞭然である。変だと思って掘ってみれば下には工事用の残土が入っているのがすぐ分かるのにそれをしなかった。 

総合庁舎の場合も官庁だから造園工事に目を光らせる人はいないかもしれないが、工事完了引渡し時に三、四か所ほど掘ってみれば、下に非植栽土が入っているか否かは明らかになるはずである。何故それをしなかったのだろう。

それは別として私が最も驚いたのは、ハローワークのY管理課長に「早く間引きしないと全体が枯れますよ」と忠告したところ、「植木の管理規程の中に、枯れた木を抜くのはいいが、生きている木を抜くことは禁じられています、」との返答があったことだ。

「国有林の中の大木を勝手に間伐するのではなく、たかが三〇センチ間隔で密植された若木を間引くことができない」という非常識で杓子定規な規程は早急に改正すべきだと思う。

 要するに、工事仕様書の通りに施工されない根本原因は、設計事務所が設計と監理を兼ねているからである。けれども、これを分離することは施工業者と設計事務所の死活問題に直結するから容易に変えられないのであろう。

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